かつお節は世界に類をみない日本独特の食品です。原魚はカツオで、約35万トンの年間漁獲高の内、その5割弱がかつお節づくりに使用されます。
カツオは基本的に2.5kg以上のものは本節に、それ以下のものは亀節に使われます。
本節はカツオを3枚におろした後、各身をそれぞれ血合いを境に切り分けたもののことで、つまり1尾のカツオから4本の節がとれます。この時背側でできた節を雄節、腹側でできた節を雌節と言い、あるいは背と腹からできていることからそれぞれ背節、腹節と呼ぶこともあります。
一方、亀節は3枚におろしただけの身からつくる節のことでつまり1尾のカツオから2本の節がとれます。亀節の名は完成した節の形が亀の甲羅に似ていることに由来しています。
また、かつお節は製造段階によっても節の呼び名が異なります。カツオを煮て燻し乾燥させたものを荒節と言い、これは別名鬼節とも呼ばれます。荒節の表面を削って見栄えいい形にしたものが裸節で、それにカビ付けをしたものが枯れ節です。 |
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関西での消費は荒節が中心になっています。それに対して関東では枯れ節が中心です。中でもかつお節が主体になっています。ちなみに関西だとさば裸節、うるめいわし節、中部地区だとむろあじ節が中心です。
一方、かつお節のけずり方にも地域性の特徴が見られます。関西の場合は業務用であっても薄削りが主体です。一方、中部地区は業務用は厚削り、一般用は薄削りです。これらに対し関東では厚削り、中厚削り、中薄削り、薄削りと削り方が細かく分かれているのが大きな特徴です。
厚削りは厚さ0.7mm前後です。主にそば用のだしに使用されます。中厚削りは厚さ0.5mm前後。厚削りより短時間でだしがとれます。中薄削りは0.2mm前後。さらにだし取りの時間を節約できます。薄削りは0.1mm以下。花かつおに使用され、そば店用のだしには使われません。
だしに用いる節は料理に合わせることが基本です。枯れ節か荒節か、本節か亀節か、血合い有りか血合い抜きかを選択し、料理の素材をもっとも引き出す節を使用することがなにより大切です。 |
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まぐろ節は、大型のものはキハダ、小型のものはキメジと呼ばれるキハダマグロを原魚とします。1.5〜3kgのものが節に加工され、関東ではめじ節、関西ではしび節とも呼びます。
節類の中ではもっとも生産量が少なく、特に枯れ節の生産量はわずかです。まぐろ荒亀節、まぐろ荒本節、その血合抜きが主体になっています。
だしにすると味が淡泊な上色も薄いため上品な椀に仕立てるのに通しています。高級料理店での需要が高く、また糸がつおにもよく使われます。
原魚はマルソウダガツオとヒラソウダガツオ。西日本ではマルソウダガツオを目近と呼び、これからつくられる節を目近節と言います。関東でもそうだ節と言えばこの目近節をさします。
目近節は熊本や鹿児島など西日本各地で生産されますが、産地として特に有名なのが土佐清水です。ここには1月に入って400〜500gの大型の目近が来遊し、中でも1〜3月にとれるものは寒目近と呼ばれて、サイズ、質ともに最上とされます。特に関東ではカビ付けした寒目近が好まれます。 |
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また、笹目近節と言って、新子と呼ばれる小型の目近を加工した節もあります。笹の菓に似ているところからこの名がついています。
製造方法としては原魚を割って節にする割節と、丸のままを節にする丸節とがあります。先の土佐清水では割目近節が主体で、丸目近節はほとんど製造しません。しかし別の地域では丸目近節を生産の中心に据えているところもあります。
そうだ節でとっただしは味が濃厚で色がつくのが特徴です。そのため上品な味や色合いに仕立てたい椀物には向きませんが、そばつゆやうどんなどの濃いだしをとるには最適です。じっくり時間をかけることでうま味が引き出されます。中でも割目近節でとっただしはコクがあり、笹目近節は特に濃厚です。一方丸目近節はあっさりしています。
そば店でそうだ節を主体にして使うのが関東です。ただし単品では使用しません。さば節と混合したり、さらにかつお節も加えたりして用います。こうすることでそれぞれの節の長所を引き出し、おいしいだしを追及するのです。 |
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さば節の原魚の中心はゴマサバです。ヒラサバは脂肪が多く鮮魚や切り身に使用されますが、脂肪の少ない時期であれば節に加工されます。
生食用のサバは東北の近海でとれたものがおいしいと言われます。しかし節にはそれでは脂がのりすぎていて向きません。節加工には九州近海でとれたものが主に使われ、いづれにしても東京以南の近海ものに限られます。
節の種類としてはさば丸節、さば裸割節、さば枯れ丸節、さば枯れ割節の他に、さばポックリ節、さば圧搾節があります。さばポックリ節とは内臓付の裸丸節のことで、さば圧搾節とは脂肪の多いさばから脂肪を除去し燻乾したものです。
割節にするか丸節にするかの重さの基準は生産地によって異なります。たとえば枕崎では約400g以上が割節に、それ以下が丸節に、また沼津では約600g以上が割節に、約350〜550gが丸節に加工されます。
業務用のさば節は節で流通することはまずありません。ほとんどが削り節です。そうだ節と同じで、じっくり時間をかけるとうま味が引き出される特徴があります。
また、関東で用いられる混合削り節には必ずといっていいほどさば節が使用されます。その筆頭がさば節とそうだ節の混合です。続いてさば節、そうだ節、かつお節の混合、さらにさば節とかつお節の組み合わせがあります。関西ではむろあじ節、うるめ節、いわし節の混合が一般的です。
また、関東ではカビ付をしたさば節が好まれますが、この枯れ節でとっただしは香りはあっさりいているにもかかわらず味が濃く、そのため醤油や味噌とよく合います。 |
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むろあじ節は、ムロアジを原魚とします。産地としては熊本県と鹿児島県が知られますが、生産量は以前に比べて減少しています。
むろあじ節をよく利用する地域といえば中部地区です。ここではむろあじ節は使用する節の中心をなしています。特にうどん店でよく消費されます。一方、関東ではむろあじ節を使用することはほとんどありません。
むろあじ節でとっただしはやや黄色みを帯び、味はさば節ょりまろやかでさっぱりしています。また魚臭さも少ないと言えます。 |
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いわし節は、カタクチイワシ、ウルメイワシ、マイワシ、タレクチイワシ、などを原魚とします。
いわし節は関西だけで使用されるのが大きな特徴です。しかも関西では数ある節の中でもいわし節が主体になっています。使用する際はいわし節にこんぶを合わせるのが一般的です。煮物、うどん、みそ汁のだしとして用いられます。
まずカタクチイワシですが、これはすべて有頭で節に仕上げられます。いわし節の中でもっとも多く出回っていますが量的には少なく、普通は煮干しにされます。カタクチイワシでとっただしは黄色っぼい色をしており、苦みや独特の臭みがあります。
ウルメイワシは需要や価格にともなって有頭やポックリに仕上げられます。ポックリとは頭だけ除去し内臓はそのままにしてつくる節のことです。この節でとっただしは比較的くせがなく、甘味もあります。
マイワシは多くは有頭で節にされます。マイワシによるだしはカタクチイワシやウルメイワシのものより丸味のある淡泊な味わいがします。 |